お父さんのためのD級指導員講座

『団子サッカー その2』 ワンキック以上に広がらない
    団子サッカーで、団子集団の範囲以上に飛ばせるキックができない世代で、遠く離れて待っていてもボールはやってこないと言うことを先ほど書かせていただきました。
    これは高学年になっても全く同じです。

    よくサイドハーフの選手が開いてひたすらボールが来るのを待っているのを見ることがあります。
    狭い8人制なみのフィールドならまだしも、広いフィールドで、例えばタッチラインの左の方で攻防されているときに、右のタッチラインに張り付くようにボールをじっと待っている選手がいます。
    なんでこっちに来ないんだよ〜、敵は誰もいないのにって。でもそんな選手にボールは飛んできません。
    来るのはボールが中ほどに中継されて、そこで運がよければやっと展開されてボールが回ってきます。
    それで、その選手はフリーかというと、やっと来たボールをトラップした頃には先ほどまで中でディフェンスしていた相手選手はもう目の前にやって来ています。 さっきからずっと一人で開いて密かに待っていた意味はすでになくなってます。
    逆に、サイドハーフがずっと開いていたことによって、ボールが集まる中央部分の味方選手の数が少なくなり、相手にボールを支配されることになってしまいます。
    真ん中に市選抜とか県トレセンに行くようなスター選手がいて、左右にボールを振り分けてくれれば話は別かもしれませんが、まあ普通はそんなに都合の良い選手はいません。

    サイドにボールが来ないな〜ではなく、お前がいつもそこで開いてるからボールが支配出ないんだ、という事を理解させる必要があるでしょう。
    中には、ドッカーンと逆サイドにキックできる選手も稀にいます。でも心配御無用。蹴られてから追いかければいいのです。
    ボールが落下して相手に渡る頃には追いついてますから。
    開いて待ってると、TVで見るプロ選手のようで、決まった時はかっこいいのですが、開く一点張りだけのサッカーをやっている選手はチームとして役に立っている選手とはならないでしょう。

    待ってれば、だれかが蹴ってくれる、そんな受身な選手では今後も困ったものです。
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